高校で最初に学んだ英文法、覚えていますか?
それは「文型」。
「文型」とは、英文の型のこと。
英語には、5つの文型が存在します。
つまり、
すべての英文が、5文型のいずれかに当てはまる
ということです。
「たった5つ♪」と思いきや・・・
実は、この「文型」、なかなかのくせ者。
文型自体はシンプルですが、
「見分け方」が難しいんです!
高校で英語をおしえて10年以上になる私ですが、
「文型の見分け方」を理解させるのは、いまだに大変・・・。
ですが、この「文型」が理解できていないと
・文法問題を解けない
・正しく英文を理解できない
・英作文が上達しない
このように、マイナスしかないんです!
そこで今日は、英文法の基本
「文型の見分け方」を徹底解説しちゃいます!
高校で英語が苦手になったあなた!
実は、「文型」を理解できていないままかも!?
さあ、まずは理解度をチェックから始めましょう。
■ 目次
「文型」の種類
さあ、まずは、5文型の種類から。
各文型の構成は、こちら。
※ S=主語、V=動詞、O=目的語、C=補語
上記の内容は、必ず完璧に覚えましょう!
それがスタートラインですよ。
さあ、上記内容をクリアできている方。
次の英文の文型は何でしょう?
1. She lives in Japan.
2. Please call me Kumi.
3. Tom gave his brother a red pen.
正解はこちら!
1:第1文型 2:第5文型 3:第4文型
さあ、全問正解できましたか?
特に間違えが多いのは、「第5文型(No.2)」でしょう。
では、さっそく文型ごとに解説していきましょう。
簡単に見分けるコツ、満載ですよ!
第1文型 : S+V
まずは、第1文型の形から。
第1文型: S+V
この知識が、まずは基本ですね。
第1文型は、とってもシンプル!
・主語(S)が動詞の動作(V)をする
・主語(S)が動詞の状態(V)である
いずれかを表しています。
例文を見てみましょう。
She lives in Japan.(①)
S V 修飾語
She gets up early in the morning.(②)
S V 副詞 修飾語
「S+V」と聞くと、
とっても短い英文を連想しがちですよね。
ですが実際には、上記のように
S+Vに色んなものがくっついてきます。
よくあるものは
・副詞
・修飾語(句)
⇒前置詞を伴うもの等
このような語句は、
S・V・O・Cにあてはまりません。
つまり、
S・V・O・Cとしてカウントされないんですね。
したがって、上記の例文は
「S+Vのみ=第1文型」
となるわけです。
「第一文型=短い」という先入観は捨てましょう!
第2文型: S+V+C
まずは基礎知識。
第2文型: S+V+C
つまり、
第2文型=主語(S)+動詞(V)+補語(C)
というなのですね。
ところで、
「補語」とは何か、理解できていますか?
実は、
「補語」を苦手とする学習者が多いんです!
簡単に説明すると
「補語」=「主語や目的語の状態を表す語」
第2文型(SVC)には、O(目的語)がありません。
したがって、第2文型が表す内容は
・主語が補語の状態である
・主語が補語の状態に変化する
では、例文を見てみましょう。
Jane is a nurse. (③)
S V C
Tom looks angry with me.(④)
S V C 修飾語
いかがですか?
③④ともに、
「C」が「Sの状態」を表していますよね。
そのため、
「S=C」と記載している参考書が多いです。
ですが…
例えば、上記④だと「Tom」=「angry」。
「人間=感情」・・・?
少し違和感がありませんか?
そんなときは、こう読み替えてみましょう!
「S=C」⇒「SがCである」
例文で読み替えてみると…
例文③:「Janeがnurseである」
例文④:「Tomがangryである」
すんなり理解できますよね!
ちなみに、こんな間違った解釈をしている人も…。
「be動詞の文=第2文型」
確かに、第2文型の文に「be動詞」が使われることは多いです。
ですが、
「第2文型=be動詞の文」と言い切るのはNG!
それは、上記④の例文からもわかりますよね。
ただし、
第2文型で使用されやすい動詞は存在します。
・be動詞
・get
・seem
・look
・tastes
・sound
繰り返しますが、決めつけるのは危険です!
あくまで一つの目安として、覚えておきましょう。
さあ、これで、第一関門である第2文型突破!
続く第3文型は、簡単ですのでご安心を^^
第3文型: S+V+O
いつものように、基本知識の確認から。
第3文型: S+V+O
第3文型=主語(S)+動詞(V)+目的語(O)
ということですね。
最も使用頻度が高いされる文型だとか。
第3文型の説明に入る前に、
「目的語」は理解できていますか?
「目的語」=「動作(V)の内容・相手」
例文を見てみましょう。
I ate the cake. (⑤)
S V O
I told Tom about the accident.(⑥)
S V O 修飾語
分かりやすいですよね。
※
⑤⇒動作(ate)の内容
⑥⇒動作(saw)の相手
さあこれで、第3文型もマスターですね!
第4文型: S+V+O+O
さあ、例のごとく、基本知識の確認から。
第4文型: S+V+O(1)+O(2)
このように、
第4文型=主語(S)+動詞(V)+目的語(O1)+目的語(O2)
で構成されています。
「第3文型+目的語」となっているんですね。
したがって、第4文型が表す内容は
「主語が、A(動作の相手)にB(動作の内容)をV」
例文を見てみましょう。
Tom gave his brother a red pen.(⑦)
S V O1(相手) O2(内容)
I bought him a expensive present last week.(⑧)
S V O1(相手) O2(内容) 修飾語
そんなに難しくはありませんね。
が、ここで、要注意ポイント!
それは、目的語の順番!
実は、
目的語の内容によって、置く順番が決まっているんです!
S+V+O1+O2
⇒O1=動作の相手
⇒O2=動作の内容
つまり、
主語(S)⇒動詞(V)⇒動作の相手(人)⇒動作の内容(物)
となるんですね!
簡単と思われがちな第4文型の意外な落とし穴!
しっかり頭に入れておきましょう。
第5文型: S+V+O+C
さあ、いよいよ最後の難関「第5文型」!
まずは、形の確認から。
第5文型: S+V+O+C
第5文型とは、
主語(S)+動詞(V)+目的語(O)+補語(C)
で構成されるんですね。
一般的に、もっとも難しいとされるこの第5文型。
表す内容はこちら。
・主語(S)の動作(V)によってOがCの状態になる
・主語(S)の動作(V)によってOにCの行為をさせる
よくわかりませんよね^^;
例文を見てみましょう。
I (always) call her Kumi.(⑨)
S 副詞 V O C
I found the test difficult ( to solve).(⑩)
S V O C 修飾語句
いかがですか?
第2文型は「C=S」であったのに対し、
⑨⑩ともに、「C」が「Oの状態・内容」を表していますよね。
よって「O=C」と記載している参考書が多いです。
ですが…これも先ほどの第2文型と同じ!
例えば、上記⑩では「the test」=「difficult」。
「もの=状態」に、違和感があるかもしれませんね。
そんなときは、こう読み替えてみましょう!
「O=C」⇒「OはCである」
例文で読み替えてみると…
例文⑨:「herはKumiである」
例文⑩:「the testはdifficultである」
すんなり理解できますよね!
最難関とされる第5文型。
判別に悩んだときには、
「OがCの状態か?」と考えてみると良いですね!
さあ、いかがですか?
1つ1つポイントを押さえれば、そう難しくはありませんね。
基本の型が曖昧な場合は、まずは覚えることから始めましょう!
まとめ
英語には、5つの文型(文の方)が存在する。
文型に入る前の基本知識
・S=主語
・V=動詞
・O=目的語(動作の内容・相手)
・C=補語(主語や目的語の状態)
5文型のポイント
・第1文型:S+V
⇒副詞や修飾語を伴う場合が多い
・第2文型:S+V+C
⇒S=C(SがCである)
⇒V=be動詞,get,seem,look,sound,tasteの場合が多い
・第3文型:S+V+O
⇒動作の内容・相手を伴う
・第4文型:S+V+O1+O2
⇒動作の内容・相手を伴う
⇒O1=人(相手) / O2=物(内容)
※O1とO2の入れ替え不可
・第5文型:S+V+O+C
⇒O=C(OはCである)
さあ、これで5文型すべてマスターできましたね!
あとは、実践あるのみ!
たくさん演習を積んで、文型の見分け方を極めちゃいましょう!
とはいえ、
日本語と英語の構造の違いに戸惑うこともありますよね・・・。
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この記事を書いた人
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TOEIC950点取得。某大手オンライン英会話講師、英検教材作成、翻訳など英語に関わる仕事を経験。
現役高校英語教師を務めながらライターとしても活動中。
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