日本ではおなじみの塾や予備校ですが、実は海外ではそこまで発達していないのをご存知でしょうか?
日本では大学受験や高校受験、中には小学校の受験などの専門塾がありますが、海外には日本ほど多くの種類の塾はありません。
ですから、英語で「塾」と伝えるときに、私たち日本人がイメージする塾と海外の人がイメージする塾は単語によって異なってくる場合があります。
辞書で調べてみると、「塾」という言葉は「cram school」と載っていますが、実際に海外の人には伝わらないことが多いです。
私が実際に留学生のアメリカ人の友達に「cram school」と伝えたときに、相手に意味が伝わらず戸惑ってしまったことがあります。
そこで今回は日本で言う「塾」や「予備校」は英語でなんと伝えればいいのか、適切な表現をいくつか紹介していきます!
留学を控えていて、海外でも塾に通いたいという人や留学生の友人がいる人、日本の文化を海外に広めたいと思っている人はぜひチェックしてください!
多くの言い方を覚えておくと、実際に伝える場面のときに、とても役に立ちますよ!
■ 目次
「cram school」はなぜ通じない?
一般的に習う「cram school」は、なぜ海外の人に通じないのでしょうか?
それは、cramには元々「詰め込む」という意味があるのですが、海外にはcram(詰め込む)という言葉を使った学校が存在しないためです。
たとえば、次の例文を見てみましょう。
I went to cram school for university entrance exam.(私は大学受験のために塾に行っていた。)
日本語に訳すと、私たち日本人には何の疑問も浮かばない文章ですが、「cram school」という概念がない海外の人の頭にははてなマークが浮かんでしまうのです。
Private tutoring school
では、日本で言う塾や予備校は英語でなんと伝えればよいのでしょうか?
一般的にはPrivate tutoring schoolという表現が一番適しています。
privateは「個別」と言う意味、tutorは「教える、家庭教師」という意味があります。
アメリカではみんなが通う学校とは別に、個人で学校に通うことをprivate tutoringと言うためです。
しかし、日本人の私たちが一般的にイメージする塾や予備校は、教室で大人数で受けるもの、というイメージが強いかと思います。
そのような塾のイメージを伝えたいときには、private after-school(schooling)と表現するといいでしょう!
Private tutor
ほかにも塾は「Private school」と言われることもあります。
そもそも海外には日本の集団塾のようなものがありません。
ですから、基本的に塾に行く=家庭教師をつける家庭が多いのです。
たまに塾や予備校を「a private school」と表現する人もいますが、この言い方は少しキケンです。
なぜなら、private schoolは「私立学校」という意味で使われることが多いからです。
private schoolは広い意味では、「授業料を支払って通う学校」という意味ですが、多くの場合は「私立学校」の意味で使われることが多いので、注意しましょう。
After school
After schoolと聞くと、多くの人は「放課後」という意味を思い浮かべるかと思います。
一般的に「放課後」という意味で使われることが多いのですが、after schoolには「課外授業」という意味で使われる場合もあります。
アメリカなどの課外授業は、通常の学校が終わったあとにあるクラス(授業)のことです。
学校が設けている授業にお金を払って申し込むものであり、通常の数学や語学の授業のほかにも、芸術や音楽など学校によってクラスの種類は多岐に渡ります。
こちらの言い方はとても〝アメリカらしい〟自由な課外授業を指しますね!
Extra class
また、Extra classなどと表現されることも多々あります。
この言い方は日本の「補習授業」をイメージしてもらうと、わかりやすいかと思います。
通常の学校の授業に加えて受けるクラスのことで、授業(講座)によって有料や無料だったりするようです。
extra classを直訳すると、extra「余分な」、class「授業」という意味ですから、点数が足りなかった子や休講になった際によく使われます。
少し塾や予備校と意味が離れていますが、extra classは日本人の持つ補習とイメージは合うでしょう。
なぜ「塾」という言葉に当てはまるものがないのか?
このように、日本で言う「塾」と似た英語表現は、いくつか存在していることが分かりましたね!
ですが、いずれも、日本の「塾」のニュアンスとは少し噛み合っていませんよね。
日本語の「塾」とぴったり合う英語がないのは、どうしてでしょうか?
実は、これには、日本と海外の入試制度の違いが、深く関連しているのです!
それでは、その違いを見てみましょう。
日本の入試は点数重視
みなさんがご存知の通り、日本の入試は高校受験、大学受験に限らず、試験の点数が重視されることが多いです。
国立大学受験であればセンター試験の点数によっては、希望する大学を受けることもできません。
ですから、多くの受験生は塾や予備校に通って、効率よく多くの情報を暗記する必要があるのです。
しかも対策する科目や範囲もとっても広いため、塾や予備校に頼る生徒が非常に多いです。
最近では日本の入試制度も変わってきてはいますが、まだまだ点数重視の入試は続いていきそうです。
アメリカの入試は学生の能力重視
反対にアメリカの入試では、学生の能力をさまざまな科目を通して見極める入試が一般的です。
たとえば、以下のような項目が入試で重視されます。
- エッセイ
- 学校の成績
- 課外活動
これらの項目が重視されるため、日本のような「詰め込み型勉強」がアメリカの入試ではほとんど役に立ちません。
こういった理由から、アメリカを始めとする海外では、日本でメジャーな塾や予備校になじみがないのです。
「詰め込み型の勉強」は日本独自の文化と言えますね。
まとめ
日本では多くの学生が通う塾や予備校ですが、海外にはあまり塾に通うという文化がありません。
受験対策として、塾に通うよりも家庭教師をつける人が多いようです。
しかし、日本の塾や予備校のニュアンスを伝えたいときには、次の言葉を使うと伝わります!
- Private tutoring school
- Private tutor
- After school
- Extra class
辞書によく載っている「cram school」という表現ですが、海外にはcram(詰め込む)という概念がないので、伝わらないことが多いです。
この表現にはぜひ注意してくださいね!
また、アメリカを始めとする海外に日本の塾や予備校といった文化が広まっていないのは、入試制度で評価される点が違うことが大きな理由です。
点数重視の日本に対して、アメリカは学生個人の能力を大きく評価します。
このことから、「詰め込み型」の塾や予備校が広まっていないことがわかります。
余談ですが、最近では海外でも日本の「juku」という言葉が広まっている地域もあるそうです!
この記事を読んでいる方の中にも、「塾や予備校に行かず独学で頑張りたい」と思う方もいらっしゃるでしょう。
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