あなたは、TOEICの問題や解答を暗唱することでスコアがアップするという話を聞いたことはありますか?
私は大学の時、スコア700から伸び悩んでいた時に、
「暗唱を勉強に取り入れるとスコアがぐんと上がるよ!」と先輩にすすめられたことがあります。
「TOEIC暗唱」をはじめてから、700のスコアの壁を突破。
現在はスコア900を維持しています。
「TOEIC暗唱」の勉強方法でスコアアップをした私が、効果的な勉強法をお伝えしていきたいと思います。
■ 目次
なぜTOEICの暗唱は効果的なのか?
TOEICのスコアアップに向けた暗唱が効果的と言われるのには理由があります。
ここでは、何故暗唱がTOEIC対策に効果的かを説明していきたいと思います。
TOEICの問題傾向を頭に叩き込むことができる
センター試験、大学受験など、いわゆる試験と言われるものは傾向があります。
TOEICはその「傾向」を含む際たる例とも言える試験です。
例えばリスニング問題の2人の会話で、質問では「What is his plan on Tuesday?」
と、火曜日の予定を問われているものがあるとしましょう。
その場合、大抵リスニング会話の中では、火曜日の予定をダイレクトに述べているものはありません。
よくあるパターンとしては、
火曜日の予定を相手に聴く
→相手が誤まって別の日の予定を答える(水曜日の予定など)
→最後に訂正をする
という流れできます。
解答選択の中には、最初に会話された「間違った火曜日の予定」が含まれています。
このいわゆる引っ掛け問題が受験者を謝った選択肢に導いてしまうのです。
TOEICの問題を暗唱していけば、このような問題のパターンを掴むことができます。
そうすると、リスニングで全ての内容を理解できなくても、
「これは引っ掛け問題なのではないか」
「最初の情報は間違った情報である可能性が高い」
という判断ができ、正しい解答を選ぶことができます。
英語の単語、文法を覚えることができる
これはTOEICの対策に限りませんが、文章を暗唱することで英単語や文法を覚えることができます。
英単語の暗記でよく問題になるのは、覚えてもすぐ忘れてしまい記憶に残りにくいことです。
しかし、文章の中で覚えた英単語は、文中で意味を理解して覚えます。
ですので、印象に残りやすく長期的な記憶につながります。
また、TOEICでは、本文で出てきた言い回しや単語を類義語に変えて設問に記載をしているケースをよく見かけます。
例えば、下記のような例です。
- 単語を変えて提示をしているケース
本文:My coworkers and I would go to….
選択肢:His colleagues and him would go to…
(“同僚”を「coworker」から「colleague」に変えている)
- 表現を変えて提示しているケース
本文:I have a meeting per week.
選択肢:He has a meeting weekly.
(“週に一度”の表現を、「per week」から「weekly」に変えている)
- イディオムに変えて提示をしているケース
本文:I will contact him.
選択肢:She will get in touch with him.
(“連絡を取る”の表現を「contact」から「get in touch」に変えている)
暗記をしてこのようなバリエーションを頭に入れていれば、本番にもすんなりと解答を選ぶことができます。
また、暗唱は文法知識を深めるのにも役立ちます。
よく迷いがちな現在完了形の使い方などは、暗唱をすることですんなり頭に入ってきます。
例えば、「オーストラリアに行ったことがある」という時、
I went to Australia.
もしくは
I have been to Australia.
または、
I have gone to Australia.
で迷うことがあると思います。
ここでの正解は「経験」を表しているので
I have been を使った表現が正解になります。
ただ、これは理屈で理解するよりも、暗唱をして頭の中にいれてしまった方が早いです。
特にTOEICは時間との戦いです。
暗唱によって、時間をかけずに解答を選ぶことができます。
TOEICの英文パターンを理解する
TOEICはビジネス英語で全てが表現されているので、決まった表現が多く出題されます。
例えば下記のような表現です。
- account for~ (〜を占める)
This product account for the 30% of our revenue.
(この製品は売り上げの30%を占めている)
- adhere to~ (〜を厳守、遵守する)
Employees must adhere to compliance.
(従業員はコンプライアンスを遵守しなければいけない)
- approve of~(〜に賛成する)
The CEO approved of marketing division’s proposals.
(社長はマーケティング部の提案に賛成した)
これらの表現を暗唱していると、リスニングではすっと意味が入ってきます。
また、リーディングの選択問題でも迷わずに解答をできます。
「TOEIC暗唱」の勉強方法
では、どのようにTOEICの問題や解答を暗唱していけば良いのでしょうか。
ここでは、何を使ってどのように暗唱をしていくのが効果的かを私の経験も交えながらお伝えしていきます。
何を使うべきか?
一番オススメな教材は、「TOEIC公式問題集」です。
TOEICの参考書は星の数ほど出ています。
しかし、暗唱をするには、TOEICの本番で出てきやすい表現やパターンを暗唱する必要があります。
ですので、公式問題集が一番おすすめのツールです。
どのパートを暗唱すれば良い?
TOEICの全ての問題を暗唱するに越したことはありませんが、あまりにも内容が多すぎます。
全ての問題を暗唱するのではなく、「リスニングパートのパート3・4」を暗唱することをおすすめします。
リスニングのパート3・4は、長目の会話やアナウンスがリスニングで流れ、その後に選択肢から解答を選ぶ問題です。
何故このパートが暗唱に適しているかというと、
- リーディングでも頻出される単語や表現が使われている
- 短すぎず長すぎない長さで暗唱練習がしやすい
- TOEICによくある引っ掛け問題が多いので問題傾向が掴みやすい
という理由からです。
ちなみに私は以前、リーディングの暗唱にもトライしてみました。
しかし、文章が長く音源もないのでただ暗唱をするという作業になり、挫折をしました。
その後は、リスニングのパート3・4だけの暗唱に絞って勉強しています。
しかし、リスニングだけでなくリーディングのスコアアップにもつながっています。
リスニングパート3・4で把握した表現の言い回しや問題のパターンは、リーディングにも十分に応用できます。
どうやって暗唱をする?
ここでは、公式問題集のリスニングパート3・4を使った暗唱方法をお伝えしていきます。
急に暗唱をせずに下記の4つのステップを踏んで実施をしてみてください。
- ステップ1:まずリスニングをして問題に答えてみる
- ステップ2:公式問題の解答ページにある書き起こされた英文を見ながらリスニングをする
分からない単語や表現があれば調べる
- ステップ3:英文を見ながら英文を真似て話してみる
パラグラフ、または一文一文でリスニングの音声を止めながら音を真似つつ自分で話してみる
- ステップ4:英文を見ないでリスニングの音声に被せてシャドーイング
- ステップ5:英文を見ないで暗唱
リスニングの音声を文章もしくはパラグラフで止める。
聴いた文章や内容を英文を見ずに自分で話してみる。
できれば、ステップ3・4・5は3回ずつ繰り返すことをおすすめします。
1回ずつだと頭に意味が入ってこない、音がしっかり聴き取れていないケースが多いからです。
また、下記の2つの点をしっかり守って暗唱まで持っていきましょう
- 聴いた音をしっかり真似る
ただ闇雲に英文を繰り返して発言するのではなく、音を真似ることを意識してみてください。
例えば、keep in touch という熟語が出てきたとしましょう。
これは「キープ イン タッチ」ではなく「キーピンタッチ」と繋がった音で表現されていると思います。
こういった音をしっかり真似ることでリスニング力がぐんと上がります。
ぜひ、意識をして取り組んでみてください。
- 役になりきる
パート3・4では、特定の場面でのアナウンス、オフィスでの会話、コールセンターといったシーンが出てきます。
ぜひ、暗唱の練習をする際は、「役になりきって」練習をしてみてください。
微妙なアクセントやイントネーションまでを把握することができ、リスニング力の向上、言い回しの暗記にもつながりやすいです。
また、シャドーイングの勉強はこちらも参考にしてみてください。
「TOEIC暗唱」は英語力全体の底上げにもつながる
TOEICの暗唱は、英語力全体の向上につながります。
私は、TOEICの暗唱をはじめてから、一気にスピーキング力が上がりました。
以前は、英語を話している時に
分かっていても咄嗟に表現が出てこない。
文章が途中で切れてしまう。
といった問題を抱えていました。
TOEICの暗唱をはじめてから、これらの問題が緩和されてきました。
当時は大学生だったので外国人の先生や留学生と英語で話す機会が多かったのですが、
「Yuri、会話がスムーズになったね」
「新しい英会話学校でも通いはじめたの?」
と言われることが増えました。
暗唱をすることで表現や文章が頭に入ります。
暗唱した文章と同じ文章でなくても、英語を話す際にスラスラと表現が出てくるようになったのです。
また、ライティングスキルも向上しました。
当時は英語のライティングの授業を受講していたのですが、以前はテストのスコアは6割程度でした。
「TOEIC暗唱」をはじめて少し経ったころ、スコアが8割程度まで上がりました。
教授からは、表現の幅が増えたというコメントをいただきました。
暗唱をしたフレーズを使って表現を変えて、ライティングに取り入れることができるようになった実感は自分でもあります。
TOEICの暗唱をすることで、他の英語力もしっかり向上することは間違いないです。
ぜひ、英語力全体の底上げのためにも取り組んでみることをおすすめします。
まとめ
今回は、TOEICの暗唱勉強方法について次のことをお伝えしてきました。
- なぜTOEICの暗唱は効果的なのか
TOEICの問題傾向を把握することができる
文章の中で英語や単語を覚えることで、長期的な記憶につなげることができる
TOEICで使われる表現パターンを覚えることができる
- 「TOEIC暗唱」の勉強方法
使うべき教材・・・TOEIC公式問題集
暗唱すべきパート・・・リスニングパート3・4
暗唱の仕方・・・4つのステップを踏み、リスニングの音を真似て暗唱する
- 「TOEIC暗唱」は英語力の底上げにつながる
暗唱をすることで、スピーキング力やライティング力が向上する
特に、
TOEICのスコアがある程度のところで伸び悩んでいる方、
TOEICの単語や表現がなかなか覚えられない
といった方は暗唱を日々のTOEICの勉強に取り入れてみてください。
少しでもみなさんの参考になりますと嬉しいです。
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この記事を書いた人
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